■写真解説
①② 山形県蔵王(片貝沼―三郎岳)の森林内で撮影。
本種は草原(スキー場)や陽地には見られず ほとんど落
葉樹林内で分布し ナンブアザミとは混生しない。
③ 茎はやや斜めで その上部に頭花が長めの花柄の先に付
く。
④ 総苞は鐘形、緑色(紫色を帯びる)でわずかにクモ毛が
ある。総苞片は7~8列で中片は長い線形で開出ないし
は斜上する。
⑤⑥ 茎葉は羽状中裂で 基部には小さな耳片がある。
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多年生草本、1~1.5mH.
茎 :ほぼ直立で上部は2~5回分枝し 褐色毛で覆わ
れていて 上半部にはクモ毛がある。
根生葉:花期には枯れている。
中茎葉:濃い緑色、形状は楕円形~狭楕円形、
17~29cmL,8~11cmW.
羽状中裂し4~6対、もし羽状裂なら列片は粗い
鋸葉で2~5mmLの鋭い針がある。両面の脈に沿
って褐色多細胞が広く覆っている。基部は楔
形で無柄、わずかに耳片があるが沿下しな
い。
花 期:8~9月。頭花は2~4ケ、ゆるやかな総状花序に
点頭する。花柄は1~6cmL。クモ毛がある。
総 苞:鐘形、紫色か紫黒色で粘る。16~18mmL,約
1cmφ(自然で)、クモ毛が拡がっている。
総苞片:6列(7-8列)2mmLの鋭い針が先端にある
内片は幅広い線形約18mmL膜質で平伏する。
外片は幅広い卵形で15mmL 半革質で開出し
鋭い先端がある。
腺 体:狭披針形~線形、内片及び中片の中肋にあり
粘る。
花 冠:紫色、18~20mmL。
分 布:蔵王山(山形、宮城)ブナ帯林縁
ナンブアザミ節 ナンブアザミ亜節 ノリクラアザミ列
ザオウアザミ C. zawoense